スイングイップスと本との出合い
ここ数年、ゴルフでのスイングイップスに悩まされています。
ゴルフ歴が8年で、
4年以上これに悩まされているので、
もう半分以上が苦しみの歴史です。
私の症状としては、
スイングのトップの状態（トップオブスイング）から、
切り替えしてスイングに行く際、
クラブが降りてこないというものです。
頭では振り上げたものを、
ただ戻すだけなのに、
私の深層意識の何者かが、（内なる悪魔と呼んでいました）
クラブを降ろさせてくれないのです。
一緒に回る人は、
何事か？とばかりに怪訝そうに私を見ます。
そして、
「OBになってもいいという気持ちで打て」
とか、
「体の軸を回すつもりで打て」
とか、
「腕を意識するな」
など、色々親身にアドバイスをしてくれます。
それらのアドバイスに対し表層心理では理解しますが、
やはり内なる悪魔が邪魔をします。
一度、
フェアウェイではなく、
思いっきりOBゾーンの林に向かいアドレスを取り、
OBを狙って打ったのですが、
やはりトップで硬直しました。
これは頭では制御できる世界のものではないのです。
何度もゴルフを辞めようと思ったのですが、
ゴルフのおかげで、表層心理と深層心理を概念的ではなく、
実体験として経験できたことと、
そこを修正していくのも長い人生においてはいいのかな？
と、
自分の内なる世界とアクセスできる唯一の瞬間が、
トップオブスイングの中にあるのかな？
と思い、恥を思いっきりかくつもりでゴルフを続けています。
先日、会社の本棚（別名・社長の図書館）から、
「超シンプルなさとり方」を拝借し、
東京出張の移動中に読みました。
私はこの本が、
人生のバイブルになるとは夢にも思っていませんでした。
しかし今では時間があればいつもパラパラとめくっています。
この本は、
いかに「今」「この瞬間」を大事にし、
生きるかをひたすら説いています。
未来の問題も過去の問題も永遠にこない。
唯一コントロールできる「今」を生きることで、
自分の中にあるダイナミックなものを実感できる。
自分の中のダイナミックなものって、
内なる悪魔のことか？
と訝ってしまいましたが・・・。
閑話休題
ゴルフに「今だけにこだわる」を取り込むこと、
これは実に単純明快で有意義なことでした。
練習中とラウンドでは誰しもが、
同じ打ち方はできません。
これはメンタルによるものが大きいということも、
ゴルファーなら皆知っています。
私の場合は、
その落差が大きいわけで、
練習中は、クラブのフェースをかぶせてみたり、
開いてみたり。
スイングの軌道を変えてみたり、
と色々なことができます。
なにしろ、
練習場で、「インパクトの瞬間を意識しろ」
といわれると、それは難なくできるのです。
それこそ、「今」に集中している状況です。
しかし、ラウンド中の自分を振り返ってみると、
トップから、フィニッシュまで意識がどこかに飛んでいます。
インパクトの瞬間を覚えていないのです。
おそらくスイングを始めた瞬間から、
意識がフェアウェイにいっているのだと思います。
なので、ビハインド・ザ・ボールにならず、
頭が突っ込んでいたのだと思います。
先日のコンペでは、
「意識をフェアウェイに向けないぞ！」
という思考ではなく、
「インパクトの瞬間、ここにいるぞ！」
という思考で挑みました。
すると、
切り替えしはスムースになり、
インパクトの瞬間、練習場のように「ここにいて」
しかもボールはまっすぐ飛びます。
しかも、練習場と同じように飛びました。
ラウンドの難しさは、
「フィニッシュまで今ここにいること」
だと実感しました。
あとは、
これが癖になるよう継続していくだけです。
そのコンペでは、
久しぶりに普通の気持ちでラウンドできました。
この本に感謝しています。
・・・って締めがインチキ広告のようになってしまいましたが・・・。
text by sakiyama
